芸能人だけでなく、街中を歩いているおしゃれな人を見かけては「センスがあっていいなぁ」と羨ましくなる反面、「どうせ私にはもともとファッションセンスなんてないし、おしゃれになる価値もないから無理なんだ」と自分を勝手に責めていませんか?センスもあっておしゃれな他人と比べて自分を過小評価してしまうのは誰にでも起こりうること。私も昔はSNSとか見るたびに自分と比較していた頃がありました。
では、そもそも「ファッションセンス」ってどういうものなのか?広辞苑で検索してみると、センスは「物事の微妙な感じを悟る働きや能力、感覚」と出てきます。この時点でいう「働きや能力、感覚」は「人が生まれつき持っているもので、続けることが難しい」と解釈してしまう人は少なくはないと思います。でも、ファッションセンスはそういった先天的なものではありません。継続して行うことで磨かれていくものだからです。
では、具体的に何をどう続けていけばファッションセンスを磨いていくことができるのでしょうか。
まずは、「自分に必要な正しい知識を、必要な範囲でちゃんと知る」ことです。
正しい知識って何ー?って思うかもしれませんが、ファッションで自分をどう見せたいかという要素がある程度決まっていれば、何が必要かスムーズに調べられるのではないかと思います。ただし、自分らしくとはいえ世の中には不適切な情報サイトも出回っていますので気をつけましょう。今もしくは未来の自分をどうファッションで表現していきたいのか、そのためにどんな知識が必要なのか。しっかり区別することが大切です。
次に続けたいのが、「自分で得たその知識を、自分のファッションにどう反映させ、相手にどんな印象を与えたいのかを明確にアウトプットさせ、行動に移すこと」です。正しい知識を自分の中で完結するのではなく、それを表に出して行動する経験を積むことで、センスは磨かれていきます。
最後に、センスを磨くための根本的な差としてあげられるのは、「自分の”好き”を大切にする」ことです。色や風景、デザインや長所、形など、自分の「好き」というパワーに越したことはありません。特に長所やイメージカラーを意識することはファッションにおいて重要な役割を果たせます。また、いろんなジャンルで構成された自分の「好き」を、パズルのようにファッションに投影させることができるのが、ファッションの醍醐味であると私は感じています。
実際私も関東に引っ越してくるまでは超田舎育ちだったため、おしゃれで都会的な人に憧れる一方、家族や学校の同級生から「ダサい」「地味」「気持ち悪い」「吐き気がする」と散々言い回され、自分の生きる価値と向き合う日々でした。でも何か方法があれば多少お金をかけてでも外見を磨きたい、こんなダサくて地味な自分を変えたい。その決め手となったのがプロのスタイリストと自分磨きに励む仲間との出会いでした。その結果、自分が本当になりたかったファッションスタイルを手に入れたことでポジティブに受け入れることができ、周りから「変わったね」とか「おしゃれになったね」と言われることが増え、「こんな私でもやればできるんだ」と実感するようになりました。
センスは生まれつき持ったものや感覚的なものと捉えがちですが、ファッションセンスは違います。誰にだってコツを掴めば簡単に磨いていけます。そして、服は自分の「好き」をアピールできる魅力的で欠かせないアイテムでもあるのです。