前回より、自分の全体バランスを知るという目的から「自分に合う体型とそれに合うシルエット(見え方)」をテーマにしたシリーズ投稿をしています。
体型を知ることは、理想的でかつ自分らしいファッションを作るうえで重要な要素であり、自分の体型に合ったシルエットのコーディネートを知っていれば、服選びの失敗を減らすことにもつながるのです。逆に自分の体型をあまりわかっていない状態で服を選んでしまうと、サイズが合わなかったり、大きすぎてだらしのない印象になってしまいます。(自分の体型がどうこうより、どうしても大きい服を着たい!と最初から思っていたのなら話は別ですが)
代表的な体型とされている「カーヴィ体型」「スレンダー体型」「ナチュラルファット体型」「オーバル体型」「ストレート体型」「マッスル体型」「トライアングル体型」の7種類を、それぞれの特徴とおすすめのシルエットをあげながら順番に紹介しています。なお、シルエットは形の特徴ごとに色分けされていますが、ここでは色が自分に合う合わないではなく、「自分の体型とシルエット(見え方)を照らし合わせてどうか」にフォーカスしながら見ていきましょう。
今回は、下半身がしっかりしている「ナチュラルファット体型」についてです。

体型タイプその3:ナチュラルファット体型
<特徴>
・身長が158センチ以下の方に多い
・肩幅が狭く、上半身に対して下半身ががっちりして見える、いわゆる「洋なし」のような体型
<おすすめのシルエット>
・直線的でシンプルな形の直線系(赤)である「ストレートシルエット」
・ウエストを絞ったメリハリ系(橙)の「Xラインシルエット」
・上半身にボリュームを出し、下半身をすっきりとまとめた上重心系(紫)の「Yラインシルエット」や「逆三角形シルエット」
ナチュラルファット体型の方は上図のようなシルエットがおすすめです。
いずれのシルエットにおいても、肩章※1がついたものなど肩の形がしっかりあるデザインのジャケットやハリのあるトップスを選ぶのが特におすすめです。また、上半身にはボリュームのあるトップスを、下半身をタイトなスカートやスキニーパンツ※2で組み合わせてあげれば、対比効果でより綺麗めなシルエットを作ることもできます。
ただし、小さめな上半身に対して、下半身が盛り上がって見えやすいことから、腰まわりにタック※3やギャザー※4が入ったボトムスですと、サイズによっては履いたときに膨らみが出てより下半身が強調されてしまう恐れがあるため、サイズ選びには気をつけましょう。
ナチュラルファット体型に近いと思ったら、これを機におすすめのシルエットにぜひ挑戦してみてください。自分の体型が気に入らないとか、この服は似合わないし向いていないと決めつけることに時間を費やすより、いろんなシルエットに挑戦して、自分の秘めたる個性や魅力をどんどん「見える化」させるような意識に少しずつ替えていきましょう!
※1「肩章」・・・トレンチコートやジャケットなどの肩についているバンド状の布のこと。エポレットとも呼ぶ。
※2「スキニーパンツ」・・・脚の太ももからくるぶしにかけて、ぴったりフィットするパンツのこと。スタイルが強調されやすい。
※3「タック」・・・生地がつまんだ状態で縫われた、「ひだ」のこと。タックを施すことで、衣服に立体感を出したり、動きやすくすることもできる。
※4「ギャザー」・・・布地を縫い、その縫糸を引き縮めて寄せたときにできるひだのこと。衣服に立体感を出しせるうえ、より自然な風合いも出せるのが特徴。