駅ですれ違った女性が着ていたワンピース、ふと立ち寄った統一感のある建物、つい手に取ってしまうような色のラベルがついたペットボトル。私達は常に行動をしていると、その人が身につけている色や壁などの色が視界に入ってくると同時に、その色からふと感じたことや何かしらのメッセージを受け取ったりすることがあります。その色の印象が強いほど、記憶に残りやすいものです。逆を考えれば、私達が普段何気なく身につけたものでも、外に出ればその色でいつの間にか周りに印象を与えていたり、自分自身の気持ちをコントロールできたりもします。そんな「色」について考えたいと思います。色が持つ性質、身につける人の心理、印象、効果など自分と周りの観点で紹介していきますので、ぜひこの機会に色の意味を知り、ご自身のパーソナルテイストやコーディネートの参考にしていただけますと幸いです。前回は「赤色」と「黄色」について紹介しました。今回は、「青色」と「緑色」についてです。
3、青色(ブルー)
空や海、デニムや宝石のサファイアの色でもある青。
実はそんな青色には「知的に見せたい」とか「頼ってほしい」といった潜在意識があり、食欲を抑え集中して物事に取り組みたいという気持ちになる色でもあります。青色のものを身にまとうことで、周りに冷静で落ち着きのある、清らかな印象を与えることができます。
「サムシングブルー」という言葉をよく耳にしますが、これはもともと200年以上前にヨーロッパから言い伝えられたもので、「Something Old(何か一つ古いもの)」「Something New(何か一つ新しいもの)」「Something Borrowed(何か一つ借りたもの)」「Something Blue(何か一つ青いもの)」の4つものを、花嫁が結婚式に身につけると幸せになれるという意味があるそうです。では、「Something Blue」がなぜ「青」なのかというと、聖母マリアのシンボルカラーにあるように純潔であることと、童話「青い鳥」のように、青は幸せを呼ぶ色でもあるのです。
このように、知的で説得力に優れ、男女問わず好感が持てるのが青色の特徴であるといえます。
4、緑色(グリーン)
植物の葉っぱ、ピーマン、カエルや宝石のエメラルドの色でもある緑。
そんな緑色には「穏やかでいたい」とか「努力を惜しまない」といった潜在意識があり、精神を安定させる効果があります。緑色のものを身にまとうことで、健康的で清々しく、豊かな印象を与える効果があります。
エステサロンや製造系の防護服、医者が手術をする時に着る服は、もちろん白や青であることもありますが、緑色の服もよく見かけます。これは衛生面などさまざまな緊張を取り払い落ち着かせてくれるうえ、細かい作業による目の疲れも和らげてくれる効果もあるといわれています。視力検査でも、小さな丸の中に映っている風景が緑色の草原なのは、そのためでもあるのです。
このように、落ち着きやリラックスを求めたい時や物事を慎重に進めたい時に効果的なのが緑色の特徴であるといえます。
青色と緑色は落ちつきのあるイメージですが、いずれかの色を身につけるあるいは両方でも着ている色の割合によって伝えたい想いや個性、相手に与えたい印象が違ってくるのです。ちなみに、飛行機や新幹線のアテンダントなどのように、知的だけど華やかな印象をつくりたい場合は、メイクのアイシャドウとして緑色や青色をアクセントに入れるのもかなりおすすめです。ファッションだけにとどまらず、メイクにも取り入れて自分の魅力をアピールするのもいいですね。