駅ですれ違った女性が着ていたワンピース、ふと立ち寄った統一感のある建物、つい手に取ってしまうような色のラベルがついたペットボトル。私達は常に行動をしていると、その人が身につけている色や壁などの色が視界に入ってくると同時に、その色からふと感じたことや何かしらのメッセージを受け取ったりすることがあります。その色の印象が強いほど、記憶に残りやすいものです。逆を考えれば、私達が普段何気なく身につけたものでも、外に出ればその色でいつの間にか周りに印象を与えていたり、自分自身の気持ちをコントロールできたりもします。そんな「色」について考えたいと思います。色が持つ性質、身につける人の心理、印象、効果など自分と周りの観点で紹介していきますので、ぜひこの機会に色の意味を知り、ご自身のパーソナルテイストやコーディネートの参考にしていただけますと幸いです。
色の性質と効果についての投稿も、これで4回目。いつも読んでくださり、ありがとうございます。初回から見てくださった人にとっては前置きが同じでつまらない思いをされていたら申し訳ありません。ですが、トップページの選択画面の背景からその人にとって必要なページのみを見てくださっている人もいると思いますので、それぞれの間で解釈などの大きな食い違いがないようにするためにもご協力をお願いします。
「赤色」と「黄色」から始まり、前回は「橙色」と「紫色」について紹介しました。今回は、「桃色」と「茶色」についてです。
7、桃色(ピンク)
桜の花びら、桃、フラミンゴ、ハムの色でもあるピンク。
そんなピンク色には「愛されたい」とか「繊細な」といった潜在意識があり、パッと華やぎ若返りの効果があるといわれています。ピンク色のものを身にまとうことで、可憐で優しく、女性らしい印象を与えることができます。また、メイクにおいてピンク色(またはそれに近いコーラル系など)のチークをのせるように、ピンク色は女性の肌を優しく健康的に見せることから看護師や受付嬢などの制服の色にも採用されています。
このように、女性的で優しくやわらかみのある色がピンク色の特徴であるといえます。
8、茶色(ブラウン)
土、枯葉、チョコレート、ごぼうの色でもある茶色。
実はそんな茶色には「控えめにいきたい」とか「地道にこつこつやっていきたい」といった潜在意識があり、精神を落ち着かせる効果があるといわれています。茶色のものを身にまとうことで、どこか根強いものを持っていて、素朴で落ち着いた印象を与えることができます。
有名観光地に旅行に行った際、大手コンビニエンスストアなのにこのような濃い茶色になっている看板を見かけたことはありませんか?これは神奈川県の小田原市で見つけたローソンの看板なのですが、小田原の他にも箱根や鎌倉、長野県の軽井沢に山梨県の甲府、京都の観光名所などに建てられているチェーン店ではメインカラーではなくこのような茶色味の強い色の看板が使われていることが多いです。なぜ茶色なのかというと、昔から受け継がれてきた観光名所や美しい街並みを守るといった都市景観条例に基づいて、目立たない工夫をするためです。特に世界遺産が多く観光客も多い京都では、それだけ伝統を重んじる文化もあることから、コンビニだけでなくマクドナルドや薬局、コインパーキングなど、ありとあらゆるチェーン店茶色系の看板が使われているのもうなずけますね。
このように、伝統を重んじる保守的な役割や、落ち着いていて根強いところが茶色の特徴であるといえます。
優しさや愛らしさをイメージさせるピンク、歴史や伝統を守る茶色。これは自分の主観的な見解ではありますが、いずれの色ももし自分の人生において人やモノと接し、そこで手に入れた学びや気づきによって培われてきたとするならば、それだけピンク色や茶色って心の奥深さを印象づける色なのではないでしょうか。もちろん、他の色にもそれぞれの良さがありますが、今回の投稿を機にそれぞれの色の特徴から自分の個性を引き出すにはどう活かすかを改めて考えさせられたような気もします。
「色は単純に似合う色だけを着る」
これでおしまいと捉えるか、それとも通過点にすぎず可能性の追求と捉えるのか。
色の性質と効果について触れる投稿は、次で最後の予定です。
ぜひ参考にしてみてくださいね。